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心臓の障害（循環器障害）
心疾患による障害は、①弁疾患 ②心筋疾患 ③虚血性心疾患 ④難治性不整脈 ⑤大動脈疾患 ⑥先天性心疾患 ⑦重症心不全に区分されています。
ここでは、弁疾患と心筋疾患について1級～3級として認められる基準を一部例示させていただきます。
弁疾患
心疾患による障害は、①弁疾患 ②心筋疾患 ③虚血性心疾患 ④難治性不整脈 ⑤大動脈疾患 ⑥先天性心疾患 ⑦重症心不全に区分されています。
ここでは、弁疾患と心筋疾患について1級～3級として認められる基準を一部例示させていただきます。
| 障害の程度 | 障害の状態 |
|---|---|
| １級 | 病状(障害)が重篤で安静時においても、心不全の症状を有し、かつ、 身体活動能力が２Mets未満に該当される方 |
| ２級 | １．人工弁を装着術後、６ヶ月以上経過しているが、なお病状を あらわす臨床所見が５つ以上、かつ、Ⅰ表の異常検査所見が１つ以上あり、 かつ、身体活動能力が３Mets以上４Mets未満または２Mets以上３Mets 未満に該当される方 ２．下記Ⅰ表のＡ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、Ｅ、Ｇのうち２つ以上の所見、かつ、 病状をあらわす臨床所見が５つ以上あり、かつ、身体活動能力が３Mets以上 ４Mets未満または２Mets以上３Mets未満に該当する方 |
| ３級 | １．人工弁の装着をしている方 ２．下記Ⅰ表のＡ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、Ｅ、Ｇのうち１つ以上の所見、かつ、 病状をあらわす臨床所見が２つ以上あり、かつ、身体活動能力が、４Mets以上 ６Mets未満または３Mets以上４Mets未満に該当する方 |
※Metsとは、代謝当量をいい、安静時の酸素摂取量を1Metsとして、活動時の酸素摂取量が安静時の何倍かを示すものです。たとえば、平地歩行は3 Mets、入浴は4～5 Mets、階段昇りは6Metsとなります。
心筋疾患
心疾患による障害は、①弁疾患 ②心筋疾患 ③虚血性心疾患 ④難治性不整脈 ⑤大動脈疾患 ⑥先天性心疾患 ⑦重症心不全に区分されています。
ここでは、弁疾患と心筋疾患について1級～3級として認められる基準を一部例示させていただきます。
| 障害の程度 | 障害の状態 |
|---|---|
| １級 | 病状(障害)が重篤で安静時においても、心不全の症状を有し、 かつ、身体活動能力が２Mets未満に該当される方 |
| ２級 | １．下記Ⅰ表のＦに加えて、病状をあらわす臨床所見が5つ以上あり、 かつ、身体活動能力が３Mets以上４Mets未満または２Mets以上 ３Mets未満に該当される方 ２．下記Ⅰ表のＡ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、Ｅ、Ｇのうち２つ以上の所見及び 心不全の病状をあらわす臨床所見が５つ以上あり、かつ、身体活動能力が ３Mets以上４Mets未満または２Mets以上３Mets未満に該当される方 |
| ３級 | １．ＥＦ値が５０%以下を示し、病状をあらわす臨床所見が２つ以上あり、 かつ、身体活動能力が４Mets以上６Mets未満または３Mets以上 ４Mets未満に該当する方 ２．下記Ⅰ表のＡ、Ｂ、Ｃ、Ｄ、Ｅ、Ｇのうち１つ以上の所見及び 心不全の病状をあらわす臨床所見が1つ以上あり、かつ、身体活動能力が ４Mets以上６Mets未満または３Mets以上４Mets未満に該当される方 |
※臨床所見（診断書では「無」・「有」・「著」）
自覚症状 ：動悸・呼吸困難・息切れ・胸痛・咳・痰・失神
他覚所見： チアノーゼ・浮腫・頸静脈怒張・ばち状指・尿量減少・器質的雑音
Ⅰ表：心疾患検査での異常所見を一部例示すると以下のようになります。
| 区分 | 異常所見 |
| A | 安静時の心電図において、０．２ｍV以上のSTの低下もしくは０．５ｍV以上の 深い陰性T波（aVR誘導を除く。）の所見のあるもの |
| B | 負荷心電図（６Mets未満相当）等で明らかな心筋虚血所見があるもの |
| C | 胸部X線上で心胸郭係数６０％以上または明らかな肺静脈性うっ血所見や間質性 肺水腫のあるもの |
| D | 心エコー図で中等度以上の左室肥大と心拡大、弁膜症、収縮能の低下、拡張能の 制限、先天性異常のあるもの |
| E | 心電図で、重症な頻脈性または徐脈性不整脈所見のあるもの |
| F | 左室駆出率（ＥＦ）４０％以下のもの |
| G | BNP（脳性ナトリウム利尿ペプチド）が２００pg/ml相当を超えるもの |
| H | 重症冠動脈狭窄病変で左主幹部に５０％以上の狭窄、あるいは、３本の主要冠動脈 に７５％以上の狭窄を認めるもの |
| I | 心電図で陳旧性心筋梗塞所見があり、かつ、今日まで狭心症状を有するもの |
